なんか知らんけどうまくいく世界

こんにちは、やなべです。

昨日の記事で、報われる努力をしたいという話をしました。報われる努力をしたいだなんて、虫が良すぎるかなと思いながら努力に関する名言を調べていたら、こんなフレーズがありました。

努力した者が全て報われるとは限らない。しかし、成功した者は皆すべからく努力している。

たしかにそうかも知れません。でも、私の経験上、報われない努力をしすぎて自らを痛めつけて、最後にはボロボロになってしまったときの絶望感といったらありません。努力というのは、一種の麻薬のようなものです。努力をしているときは、それに心を奪われてハイになっていますが、何かの加減で努力が途切れてしまったときには、自己嫌悪に陥ります。そのときの無力感は相当のものです。努力って、こんなに難しいものだったかなと思いながら参考になりそうな本を調べていたら、「そもそも努力なんてしなくて良い」という革新的な内容のものを見つけたので紹介します。

すでに自分にはあるという発想

がんばっているのに報われない人に欠けているのは、「自分には価値がある」という発想です。それは、「自分にはすでにある」という発想とも言いかえることができます。自分のことを価値がないと思うから、いつまで経っても欠乏感が埋まりません。前提として「自分はがんばらないと、認めてもらえない人間」がある限り、本当の意味で人には認めてもらえません。つまり、自分が自分を評価しなければ、人からも評価されないということです。真面目で成長意欲の高い人は、認めてほしくて走り続け、一時的に認められた気になり、それが嬉しくてまた走り続けます。そして、認められなくなるのが怖くて、走るのをやめられない。そこには、「こんなダメな自分」という意識があります。

なんか知らんけどそうなる道

必要なのは「自分は、すごい」と、ただそう思うことです。実績もなく、そう思えなくても「そういうことにする」のです。それだけで、人生のブレーキがはずれます。そうすると、自分の能力を磨いたり、周りの人を変えたりしなくても、望んでいることに対して「なんか知らんけど、そうなる」のだと思います。つまり、「なんか知らんけど、そうなる」「なんか知らんけど、そうならない」の二つの道があったら、「なんか知らんけど、そうなる」ほうの道を選べばいいだけのことです。そのためには、「自分はすごい、ことにする」のです。がんばることでは、報われません。なぜなら、がんばる人は「私はがんばらないと価値がない人間だから」と、周りの人に公言しているようなものだからです。

がんばらないところから「好き」を見つける

では、どうしたら報われるのでしょうか。がんばらなければいいのです。本当になんにもしない人になったとき、次の扉が開くのです。手持ちぶさたになったときに、ほとんどの人が気づくはずです。これまでやってきたことは、実は自分が大好きな仕事じゃなかったんじゃないかと。すると、これまでとは違うスイッチが入ります。これまでの「やるべき」「やらされている」のスイッチから、「やりたい」のスイッチに変わるのです。「やりたい」こと、「好き」なことなら、人は、がんばらなくてもやれるのです。やっていることは同じでも、がんばらず、楽しんでやるから報われるのです。


本の内容をまとめながら、「それは違う」と言いたい気持ちと、「もしかしたらそうかも知れない」という気持ちがせめぎ合うという不思議な感覚に陥りました。他人に認められたいという気持ちは、他人から認めらないと自分の価値を認識できないという思い込みによるもので、自分の価値は自分で認めた「ことにする」しかないのだということが、本書のテーマのひとつだと思います。これは、想像以上に痛みを伴うことです。周りから何を言われても、それは自分の価値とは関係のないことだと、きっぱりと一線を引く覚悟がないとできないからです。ある意味、周りからの評価に依存していた方が楽なのです。がんばる自分を評価してもらうことで、自分の価値を認識することは自然な流れです。

しかし、筆者はそこを敢えて断ち切れと言います。がんばることで自分の価値を認識しようとするから、いつまで経っても報われないのだと。私が感じていた、努力は麻薬のようなものというのは、まさにこの周りからの評価への依存のことだと思いました。また、「好きなものは、がんばらずにやれる」というのも厳しい指摘です。世の中の大半の人は、それを見つけられずに、仕方なく「やるべきこと」をやっているはずです。「好きなもの」を見つけるには、周りからの評価に依存していることを認識して、その結果の最たるものである「がんばること」を止める覚悟が必要です。それは、今まで他人の評価や名誉によって築きあげた自分をいったん捨てることになります。

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